らんだむな記憶

blogというものを体験してみようか!的なー

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圏論(37)

少し時間がかかったが、本を読み直して 圏論(34)と基点付き集合 - らんだむな記憶 まで戻ってきた。当時疑問に思ったことなどにもう一度ぶつかって再発見したりした。圏論(30)と slice category - らんだむな記憶 に 5 年ぶりに追記できたのでそれはそれで良…

圏論(36)

圏論(35)と続 opposite category - らんだむな記憶 から 5 年半。内容はすっかり忘れてしまった。Gelfand duality の記述ののために逆圏を理解したかったのがモチベーションのすべてだったのでそこで満足してやめてしまった。量子コンピュータについて調べて…

非可換幾何とGelfand duality(3)

非可換幾何とGelfand duality(2) - らんだむな記憶とか圏論(35)と続 opposite category - らんだむな記憶で触れたGelfand-Naimark Theoremの圏論的解釈。Mac Lane本には載っていないのかなと思ったが、索引にはないだけでとあるページ内にしゅっと記載されて…

記号論理学(5)と公理論的集合論と圏論と

公理論的集合論もどき - らんだむな記憶で触れた公理論的集合論であるが、ガチな本に近づくほど記号論理学の推件式などが多く出てくる。復刊 公理論的集合論 | 西村 敏男, 難波 完爾 | 本 | Amazon.co.jpなどがそうでとても読めない。 特に推件式まわりでは…

圏論(35)と続 opposite category

opposite category (逆圏)。どうももやもやするのでもう少し試行錯誤したい。 実に純粋な定義上は圏論(16) - らんだむな記憶で触れたように、 arrows の domain と codomain をひっくり返します。以上!なんだと思う。 Opposite category - Wikipedia, the f…

圏論(34)と基点付き集合

Example 1.8. Definition 集合 $A$ においてある $a \in A$ を区別する時、$(A,a)$ を基点付き集合 (pointed set) と呼ぶ。 基点付き集合を objects とし、基点を保持するような写像 $f: (A,a) \to (B,b),\ f(a) = b$ を arrows とするような category を $\…

圏論(33)と続・coslice category

slice categoryを鏡面反転させたような形が coslice category になっている。ということで、slice categoryを鏡面反転させて辻褄を合わせた可換図式を書いてみる。\begin{equation} \begin{CD} C @= C @= C \\ @V f^* VV \circlearrowright @VV (f^\prime)^*…

圏論(32)と coslice category

slice category は arrow category において、 functor $\mathrm{cod}$ をベースに構成された。よって、 functor $\mathrm{dom}$ をベースに構成される双対的な category も考えられる。これを coslice category と呼ぶようだ。 一旦は slice category の時…

圏論(31)と単項イデアル(主イデアル)

$\mathbf{C} = \mathbf{P}$ というposetベースの category の場合。 $p \in \mathrm{Ob}(\mathbf{P})$ をとる。 \begin{equation} \downarrow\!(p) := \begin{cases} \text{objects:}\ q \le p \\ \text{arrows:}\ f: q_1 \to q_2, \,\,\,\text{for}\,\,\, q…

圏論(30)と slice category

$\mathbf{C}/C$ という slice category と呼ばれるものを考える。スライスチーズ! objects: $f \in \mathbf{C} \,\,\,\text{s.t.}\,\, \mathrm{cod}(f) = C$ arrows: $\mathbf{a}: f \to f^\prime$ は以下のような可換図式を満たすもの: \begin{equation} \…

圏論(29)と arrow category

Awodey本から離れて久しい。圏論(16) - らんだむな記憶が実質最後に触れた箇所だ。 arrow category $\mathbf{C}^\to$ \begin{equation} \begin{CD} A @> g_1 >> A^\prime @> h_1 >> A^{\prime\prime} \\ @V f VV \circlearrowright @VV f^\prime V \circlear…

公理論的集合論もどき

素朴な集合論 - らんだむな記憶で遠くから眺めたふりをした項理論的集合論。今度は表面を少し撫でて逃げたい。 参考にするのは以下。 選択公理と数学―発生と論争、そして確立への道 | 田中 尚夫 | 本 | Amazon.co.jp (田中本としておこう) Amazon.co.jp: Ge…

圏論(28)と宇宙!!

Grothendieck universe - Wikipedia, the free encyclopediaをもうちょっと読むとちょっと気になるな...。 The existence of a nontrivial Grothendieck universe goes beyond the usual axioms of Zermelo-Fraenkel set theory; ということで、Zermelo-Frae…

圏論(27)と宇宙!

Mac Lane本のユニバースの定義には、「いくらか冗長な」という表記がある。 例えば、性質(v)は冗長... というか少なくとも、より小さな仮定から導くことができる。これを見てみよう。その前に、Grothendieck universe - Wikipedia, the free encyclopediaを…

圏論(26)と宇宙

宇宙(universe)とな!Mac Lane本に曰く すべての集合からなるメタ圏 ――― これは集合ではない ――― に加えて、実際の圏であるSet、つまりすべての小さな(small)集合からなる圏が欲しい。我々は十分に大きな集合Uである「ユニバース」が存在すると仮定し、その…

圏論(25)とHaskellと

妄想を炸裂させてみる。 Haskellの世界にHaskellの圏 Haskell とかいうのがあるとかないとかよく知らない。 こいつについて何も知らないが妄想してみよう。 Objects: Haskellの型; Integer, Double, [Char], (Integer, Char), Integer -> Integer, ... Arrow…

圏論(24)と自然変換とか脈体とか...

Mac Lane本をぱらぱら捲ると「第XII章 圏の中の構造」にまで至ると(至ってしまえたならば)、ボロノイ図 - らんだむな記憶やČech複体のフィルトレーション - らんだむな記憶で触れた「脈体(nerve)」というものに再び遭遇することができる。「圏の脈体」!?..…

圏論(23)と続・モノイド

圏論(9)とモノイド - らんだむな記憶でモノイドに登場してもらった。 $ M $ なんてお飾りみたいなものなので、この例がほとんど arrows-only category*1 の例のように思える。 さて、このモノイドであるが、Mac Lane本での登場の仕方も面白い。モノイド $ M …

圏論(22)と続 arrows-only metacategory

圏論(1) - らんだむな記憶でふれた category の定義と 圏論(21)と arrows-only metacategory - らんだむな記憶でふれた arrows-only metacategory の定義の同値性を見る。 圏論(20) - らんだむな記憶でふれたことも重要になる。category の意味での identity…

圏論(21)と arrows-only metacategory

Mac Lane本で解説のある「射のみのメタ圏」(arrows-only metacategory)について触れる。 ここでメタ圏と読んでいるものはAwodey本の圏なので、メタはあってもなくても良い。Mac Lane本の注釈でも「メタ圏およびメタグラフという用語はあまり一般的ではない。…

圏論(20)

圏論(15) - らんだむな記憶では、「本当に重要なのは arrowsだ!」というスローガンについて触れた。Awodey本はこれについて Mac Lane本を参照せよといった感じのことを書いているが、折角図書館で借りたので読んでみたい。 これは、圏論(1) - らんだむな記…

圏論(19)

圏論(10) - らんだむな記憶と圏論(11) - らんだむな記憶で ``bijective homomorphism'' が存在するが同型ではないこともあるという話に触れた。 $\mathbf{Pos}$ の例は少し分かりにくくて、p.38 で登場する $\mathbf{Top}$ を例にとったほうが分かりやすい、…

圏論(18)

Awodey本で途中まで肩慣らししたので、かつては挫折したMac Lane本「圏論の基礎」を再び図書館で借りてみる。 そして分かった。こんなもの最初に読んだらあかん...orz そりゃ挫折するゎ...「はじめに」のところからして既にいぢめ。「カルテシアン積」は1つ…

圏論(17) - 一旦完?

1つの目的に向かい、その目的に到達したので急激にモチベーションが下がってきた。 スーパーサイヤ人ゴッドの力を持ったサイヤ人のスーパーサイヤ人状態だったのに、ちょっと油断こいて解除したら横から銃で撃たれてへろってるくらい下がってきた。*1Haskell…

圏論(16)と opposite category

1.6 Construction on categories さて、作業をするための categories が幾つか手元にある状態になったので、既にある categories から新しい categories を創り出す組み立ての手順について考えことができるようになった。 1. 2つの categories $\mathbf{C}$ …

圏論(15)とスローガン

前回示した Theorem 1.6 はちょっと嬉しくないことを誘発する。 ――― Remark 1.7. このこと*1から集合と写像のなす ``具体的な'' category の素朴な概念についてまずいところがあることが見えてくる: 一般に category はその objects と arrows としては特別…

圏論(14)と Cayley 表現

arrows が集合をなす場合についての困った(?)定理。ここからcategoryの「大きさ」みたいなものが重要になってくるのか。 そういった category は ${\bf Sets}$ と同じじゃん、という定理。オリジナルのpdfにおける証明は sketch で大分ざくっと雰囲気だけを…

圏論(13)と objects や arrows の記号

objectsとかarrowsを表現する記号は何だろうかと、 代数概論 (数学選書) | 森田 康夫 | 本 | Amazon.co.jp Amazon.co.jp: Semi-Classical Analysis: Victor Guillemin, Shlomo Sternberg: 洋書 圏論の基礎 | S. マックレーン, Saunders MacLane, 三好 博之,…

圏論(12)と続々 isomorphism

群の定義はさらっと流そうと思ったがぼちぼち興味深いので一応触れてみる。 Denifition 1.4. 群 $G$ とはモノイドであってすべての元 $g$ に対して逆 $g^{-1}$ を持つようなものを言う。 故に $G$ は唯1つの object を持つ category であり、すべての arrow …

圏論(11)と続 isomorphism

[Steve Awodey本] 1.5 Isomorphism 続き それ(category 論的な概念のみを用いたisomorphismの定義)はどんなcategoryであれそこで考えられる他のisomorphismの定義よりも優れた点がある。例えば、集合のisomorphismを全単射写像、モノイドその他のisomorphism…