らんだむな記憶

blogというものを体験してみようか!的なー

math-pde

Laplace 方程式

$x = r \cos \theta$, $y = r \sin \theta$, $D = \{x^2 + y^2 楕円型境界値問題を考える。$$ \begin{align*} \begin{cases} \Delta u(x, y) = 0, (x, y) \in D \\ u(x, y)|_\Gamma = \cos 3\theta \end{cases} \tag{1} \end{align*} $$この時、解は存在して…

Inverse Spectral and Scattering Theory

Inverse Spectral and Scattering Theory - An Introduction | Hiroshi Isozaki | Springer おぉ・・・磯崎先生の新刊かな・・・。ゲルファント=レヴィタンとかの逆問題とかなのか。望月先生の本で入門書があったような気がするがタイトルを忘れちゃったな…

テンソル代数と擬微分作用素の代数

普遍性云々は置いておいて、ベクトル空間 $V$ を用いて、その双対空間 $V^*$ 上の $k$ 重線形写像のなす空間 $L_k(V^*)$ としてテンソル積 \begin{align} \otimes^k V = \overbrace{V \otimes \cdots \otimes V}^k := L_k(V^*) \end{align}を定める。このテ…

Laplace-Beltrami作用素

3 次元 Laplace 作用素 $\Delta = \sum_{i=1}^3 \frac{\del^2}{\del (x^i)^2}$ を極座標 $(r, \theta, \phi)$ に変換すると \begin{align} \begin{split} \Delta &= \frac{\del^2}{\del r^2} + \frac{2}{r}\frac{\del}{\del r} + \frac{1}{r^2} \Lambda \\ \…

Green函数(3)

前回の結果を踏まえると、Green函数は本の式に $u_1$ と $u_2$ を放り込んで計算することで \begin{equation} G(x,\xi) = \begin{cases} - \frac{1}{2(e - 1/e)} \left(e^\xi - e^{-\xi}\right) \left(e^{x-1} - e^{-(x-1)}\right), &(x \geq \xi) \\ - \fra…

Green函数(2)

関数解析―その理論と応用に向けて p.165に $f \in C([0,1])$ に対する境界値問題 \begin{equation} \begin{cases} -u^{\prime\prime} + u = f,\quad\quad x \in [0,1], \\ u(0) = u(1) = 0 \end{cases} \end{equation}がとりあげられている。これは「大変単…

Green函数(1)

https://www.iwanami.co.jp/files/tachiyomi/pdfs/0077190.pdf 最初のほうのページがプレビューできる。 微分方程式をやるにあたってはもっと物理学をやっておけば楽だったのかな?と思わざるを得ない。 どうにも数学書の中でGreen函数などを眺めると唐突な…

自己共役性雑記

Amazon.co.jp: 数理物理の固有値問題―離散スペクトル (1976年) (数理解析とその周辺〈15〉): 池部 晃生: 本をベースに。 舞台設定 舞台は$\Omega \subset \mathbb{R}^d$を滑らかな境界を持つ有界な開集合として、$\mathscr{H} = L^2(\Omega)$としたもの。更…

よい論文

Amazon.co.jp: 量子力学のスペクトル理論 (共立講座 21世紀の数学 26): 中村 周: 本の、p.144においても【読みやすく、とても美しい論文で、「よい論文」とはどのようなものかを知るためにもいいと思う】と紹介されている加藤先生の論文: EUDML | Wave Oper…

Local Smoothing Propertiesな論文を読む前に

局所正則性(2) - らんだむな記憶で触れたConstantin-Saut氏の論文を読む際に、Schrödinger方程式を扱う上では以下の論文を参照することになるのでリンクを張っておく。 Yajima : Existence of solutions for Schrödinger evolution equationsそろそろローカ…

局所正則性(2)

局所正則性 - らんだむな記憶の後半でもにょもにょ記載した内容がもう少し分かった。 Amazon.co.jp: Semilinear Schrodinger Equations (Courant Lecture Notes): Thierry Cazenave: 洋書の「2. The Linear Schrödinger Equation」のコメント「2.7. Comment…

Schrödinger方程式(3)

量子力学の数学的基礎によると、物理量はHilbert空間$\mathscr{H}$の自己共役作用素$H$で表現される。 $H$としてHamiltonianを考える。 $\mathbb{R} \ni t \mapsto u(t) \in \mathscr{H}$として \begin{equation} i \frac{\partial}{\partial t} u(t) = H u(…

局所正則性

Schrödinger方程式(2) - らんだむな記憶で少し触れた$L^p$性と局所正則性だが、$L^p (p > 2)$だと微分可能性が高まるという意味ではなさそうに思えてきて仕方ない。 ずっとSobolev空間の意味での滑らかさを「正則性」と思っていたが、この場合は特異性の緩や…

Schrödinger方程式(2)

「ストリッカーツ評価」云々を書いている本は以下だった。 偏微分方程式論―基礎から展開へ (数学レクチャーノート 基礎編) | 堤 誉志雄, 砂田 利一, 黒川 信重 | 本 | Amazon.co.jp 4章が非線型シュレーディンガー方程式の初期値問題にあてられている。薄い…

Schrödinger方程式とか

On smoothing property of Schrödinger propagators - Springerの谷島先生の論文のプレビューを見ると、Schrödinger作用素の平滑化効果については、またもや加藤先生の論文に始まるのかという感じの内容が見られる。 EUDML | Wave Operators and Similarity …