らんだむな記憶

blogというものを体験してみようか!的なー

圏論(8)と poset

[Steve Awodey本]
1.4. Examples of categories

3. 半順序集合或は poset とは集合 $A$ であってある二項関係 $a \le_A b$ を持つものである。それは $a,b,c \in A$ に対して以下の条件を満たす:

反射性: $a \le_A a$
推移性: $a \le_A b$ かつ $b \le_A c$ ならば $a \le_A c$
対称性: $a \le_A b$ かつ $b \le_A a$ ならば $a = b$

―――

category $\bf{Pos}$ は以下のようなデータからなる:

  • objects: posets
  • arrow: posets 間の monotone な写像*1

8. のざっくり版:
ここで、圏論(6) - らんだむな記憶を思い出す。半順序はそれより更に緩い前順序でもあるので、poset それ自身が category になっている。この時、

  • objects: poset の元 $a,b,c,\cdots$
  • arrow: $a \to b \iff a \le b$

であった。
すると、category $\bf{Pos}$ に戻って少し上の視点で見ると、posets 間の monotone な写像というものは、posets を categories として見ると、その categories を結ぶ functor (函手) になるというのだ。

単なる $p \le q$ ではなく「それ以上の構造」を持つ一般化された poset の類として categories をとらえることはしばしば便利である。従って、一般化された単調写像として functor のことを見ることもできるだろう。

という内容で締めくくれらる。色々視点を変えて見たり、時には一応は異なるのだが、ある種の同一視を行うことで見通しがよくなるという感じだろうか。

*1:monotone な写像とは順序関係を保持するような写像 $m: A \to B$ のことである: $a \le_A a^\prime \Rightarrow m(a) \le_B m(a^\prime)$