朝日新聞出版 最新刊行物:書籍:ホンダ流ワイガヤのすすめ を読んでみる。
- 課題やテーマを共有しながら、自由にざっくばらんに話し合い、深いところいある答えを掘り出していく
- 『自分の考えや夢』を元にしたコミュニケーション
- 新しい価値は一人の天才が生み出すわけではない
- スパイラルアップ
- 粗削りのアイデア
- 知恵の出し合い
- 大きな知恵
- ホンダには長らく商品企画専門の部署がなかった
- 考えが専門分野の特性に凝り固まるから
- 「集団でものごとを深く考えていくこと」の不足
- 「リアルコミュニケーションが苦手な人が増えた」はこの問題にはほとんど関係ない
- マネジメントにより「高度なオペレーション」が要求され「高度なクリエーション」を行う機会が奪われている
- 窮屈な KPI
- 「会社や製品の価値を高める」のが一番大事な行為。経営数値は結果。
- 結果: イノベーティブ技術よりは改良技術、大きな価値を創造する完成品技術より着実に進化した要素技術や部品技術
- 前例の踏襲、成功体験への固執。失敗すると地位があやうくなる上司が「エビデンス」を求め、気概のある社員が萎縮する。
- マーケットイン(顧客の視点に立ってものづくりをしよう)にひそむ罠
- 対極: つくり手の視点でものづくりをする: プロダクトアウト
- 共有と共感
- 自由、平等、信頼
- 「できるかできんか俺には分かんねえけど、俺はやりてえよ!」
- 「自分の考え」を熱く語ることで、周囲を巻き込み、不可能を可能に変える。
- 保護された環境 → 自分の考えを心地よく吐き出す。
- ワイガヤの最中は、何を話しても良い。コツは「お友達感覚」
- 一見、関係のない話が、時として、狭くなっていた自分の視野を広げる
- 相手の言うことを否定してはいけないというルールはない(c.f. ブレインストーミングのルール「相手の考えを否定してはいけない」)
- 仲良しクラブではないので、口角泡を飛ばしての激論もある
- 但し、相手の発言を否定しても、人格を否定しない
- × 「だからお前はダメなんだ」「何言ってるか分からない。日本語勉強してこい」
- ◯ 「お前の考えは間違っている!」「そんなことできるわけない」
- 社外(街)でリラックスしてこそ話が弾む
- 新入社員に対しても偉ぶらない気さくなトップ
- 「差の価値」ではなく「違いの価値」
- × 前年より 10% 利益を上げる
- ◯ 10 年先に全国の女子高生に泣いて喜ばれるコミュニケーションツールを考える
- 話し合いの活性化: 同じタイプの人ばかりでなく、異なるタイプの人を集める。
- × 受け身型, 単独で水にういてしまう種の持ち主(すぐに反対する人、細かいことばかりネチネチする人、揚げ足を取るだけの人)
- ◯ 発信型
- 人数は 10 人前後ぐらいまで
- 成果をあせらずに、フリートーキング
- 少しずつでも前に進めばいい
- 形骸化したワイガヤはテーマの選定やチームの設定が悪い
- テーマは良いのに予定調和
- 先の見えないテーマ
- ワクワク感も何もないような対象
- 起こりやすい状況: 大企業病化した会社び商品開発チーム、主体性を放棄した系列系中小企業の経営再建チーム、縦割りの強い行政方面の即席プロジェクト
- 見える化でプロセス共有:丸 J 用紙
- 議論のポイントは書き出すが議事録は一切とらない: 途中段階の間違った考えや煮詰まっていない言葉に引っ張られる
- 90 年代のような単純ではない難しい・分かりにくい時代には数値や権力・権威と上意下達のような「分かりやすい」経営と手法が求められた。
- ワイガヤに代表される自由闊達な風土は「てんでばらばら」になり、急速に力を失った。大きな組織全体が「無責任体制」に見えるような姿になった。
- 高い理念から具体的な価値や製品にブレークダウンする作業は人間的な知恵でしか対応できない: ワイガヤの復活
- 自由闊達の真の力を、再び、現代に有効に復活させる必要がある。