らんだむな記憶

blogというものを体験してみようか!的なー

t分布への道 (3)

t 分布が典型的にどこで出てくるかと言うと、[1] p.201 にあるようにある母集団から標本を抽出した場合に、母分散が未知の場合に標本平均の標本分布を扱おうとする場合に出てくる。母分散が不明なので、標本分散としての不偏分散
\begin{align}
s^2 = \frac{1}{n-1}\sum_{i=1}^n (X_i - \bar{X})^2
\end{align}

で代用しようとする時に t 分布というものが現れてくる。[3] p.91 より自由度 $m$ の t 分布 $t_m$ は $m=1$ で Cauchy 分布に一致し、 $m \to \infty$ で標準正規分布 $N(0,1)$ に各点収束するようなものである。要するに正規分布の代用品である。

これに向けて $X_1, \cdots, X_n \sim N(\mu,\sigma^2)$ i.i.d. の時の標本平均 $\bar{X} = \frac{\sum_{i=1}^n X_i}{n}$ と不偏分散 $s^2$ が従う分布を眺めてみたい。