らんだむな記憶

blogというものを体験してみようか!的なー

飽きたらやめようGalois理論(29)―具体例

続き。 $\Q$-代数としての同型, $\Q(\sqrt{2})$-代数としての同型としての連鎖で以下を得る。

$\Q(\sqrt{2}) \otimes_\Q \Q(\sqrt{3}) \simeq \Q(\sqrt{2}) \otimes_\Q \Q[X]/(X^2-3) \simeq \Q(\sqrt{2})[X]/(X^2-3)$

ここで、 $X^2-3$ は $\Q(\sqrt{2})[X]$ でも既約なので、$K = \Q(\sqrt{2})$ と置くと、stem field を考えることで、体の同型として $K[X]/(X^2 - 3) \simeq K[\sqrt{3}] = \Q(\sqrt{2})[\sqrt{3}] = \Q(\sqrt{2},\sqrt{3})$ である。

よって、 $\Q(\sqrt{2}) \otimes_\Q \Q(\sqrt{3}) \simeq \Q(\sqrt{2},\sqrt{3})$ である。
これが飽きたらやめようGalois理論(26)―有限K-代数の構造定理 - らんだむな記憶の2つ目の例である。