らんだむな記憶

blogというものを体験してみようか!的なー

Galois理論(44)―ガロア拡大補足(2)

$L/K$: ガロア拡大 $\overset{\text{def}}{\iff}$ 正規かつ分離拡大 $\iff$ $K$ 上のある分離的な既約多項式の分解体

であった。更に、 $L/K$: 有限次拡大であれば、 $\#\mathrm{Aut}(L/K) = [L:K]$ という条件とも同値である(飽きたらやめようGalois理論(41)―ガロア拡大 - らんだむな記憶の定理)。

飽きたらやめようGalois理論(19)―分離的 - らんだむな記憶にあるように、 $\Q,\R,\C$ のような標数0の体で考えている分には分離性は満たされるので、正規性については、幾つかの既約多項式の根をぺたぺた貼り付けて拡大したもの、ということになるだろう。
飽きたらやめようGalois理論(20)―分離性の同値条件 - らんだむな記憶によると、分離的である時、 $\#\mathrm{Hom}_K(L,\bar{K}) = [L:K]$ であり、 $\mathrm{Aut}(L/K) \subset \mathrm{Hom}_K(L,\bar{K})$ であるので、有限次拡大の時にはこれらが一致することになる。実際、飽きたらやめようGalois理論(40)―正規拡大 - らんだむな記憶の定理では、正規拡大の場合 $\mathrm{Hom}_K(L,\bar{K})$ の写像をとってもその像は $L$ であったので、 $\mathrm{Hom}_K(L,\bar{K})$ は $\mathrm{Hom}_K(L,L)$ になってしまう。更に体上の準同型写像単射なので、どっかにメモったっけ? - らんだむな記憶より全射性が従い、結局 $\mathrm{Hom}_K(L,\bar{K}) \subset \mathrm{Aut}(L/K)$ となり両者は一致する。
準同型写像によって既約多項式の根は根にうつるのだが、$L$ が既約多項式の最小分解体の場合には根の像が再び $L$ に収まるので、準同型写像の像が $L$ の内に留まる(正規性の同値条件)。
この辺が「根の置換」がキーという感じでよく書いてある部分なんだろう。まだ全貌がしっくり来ないので「まずい飯」を鼻をつまんで食う。