らんだむな記憶

blogというものを体験してみようか!的なー

統計学(2)

確率論は数学である。言葉として解析学の言葉を用いるのであるが、解析学をすることが目的ではなく、確率的事象を論じるのが目的であるので、解析学とは言えない。(言ってもいいけど、言わなくてもいいと思う)
統計学実学である。言葉として確率論の言葉を用いるのであるが、数学としての確率論をすることが目的ではなく、統計的事象を論じるのが目的であるので、数学的な確率論とは言えないし数学とも言えない。

中心極限定理そのものは、収束の速度を示さない。標本数$n$や母集団の確率分布の特性がどういう時にどんな速度で正規分布に法則収束するかは語らない。しかしながら、母平均の区間推定ではそういったことを無視して、$\approx$を$=$として扱うだろう。ひょっとしたら実は正規分布への法則収束がとても遅いケースがあるかもしれないのにだ。
とうわけで、数学的な意味では厳密ではない。しかし、非常に数学の神秘的な厳密性を持っているかのように見せることができるので、こういったところで小細工をしていかにも100%正しいのだというインチキくさい議論を展開することができそうだ。
実学ではあるので「信頼度95%です!」と言ったところで「本当は希望的には信頼度95%に十分近いはずなのだ...!」ということであることを肝に銘じておく必要がありそうに思う。
それを踏まえた上で、統計学は物事を判断する上で非常に有益な指標となるだろう。