らんだむな記憶

blogというものを体験してみようか!的なー

Qiskit (5)

量子コンピューティング (4) - らんだむな記憶 で暫く SymPy を使って記述をしてみたが、結局それで何がどう・・・というか $X\ket{0} = \ket{1}$ になるね・・・という状態から先で迷子になったのでちょっと見直すことにした。

量子コンピューティング (2) - らんだむな記憶 この本も良いと思うし読んでいきはするのだが、ふんふんなるほど・・・へー・・・ふんふん・・・という状態が結構続いていて、結局それを使って何か演習問題を解いたりとか現実的に簡単な課題にとりくむわけではないのでやはり迷子になる*1
チャン & ニールセンも同様。

数学や物理の本もそうだけど、定理→証明→定理→証明→・・・はあまり身に付かなくて、適切な演習問題を解かないと血肉にはならないようだ。

さりとて、ゴールもなく謎の演習問題を解いたり手を動かすのは相当につらいことなので、動かして学ぶ量子コンピュータプログラミング - らんだむな記憶 で触れた IBM Quantumで学ぶ量子コンピュータ を題材に、量子機械学習を目指してみたい。どこまで繋がっているのか分からないが、[1803.00745] Quantum Circuit Learning を読む足掛かりになればと思う。
同書の教材は IBM Quantumで学ぶ量子コンピュータ|サポート|秀和システム で配布されているのでとても助かる。

p.39 までは一気に読む。Toffoli ゲートだけ簡単に確認しよう。$\ket{0} \otimes \ket{1} \otimes \ket{0} = \ket{010} = (0,0,0,0,0,0,1,0)^T$ であるので、Toffoli ゲートを作用させると $CCX\ket{010} = (0,0,0,0,0,0,0,1)^T = \ket{011} = \ket{0} \otimes \ket{1} \otimes \ket{1}$ となる。第 1 版第 1 刷で Errata に挙がっていた箇所なので一応計算してみた。要するに、$\ket{110}$ を $\ket{111}$ に、$\ket{111}$ を $\ket{110}$ にというように 3 つ目の量子ビットを反転させるゲートであり、その他のケースでは不変である。

暫く読んでいくと何のことか分からなくなりそうな説明が出てくるので、量子力学の基本的な要請 ― 公理 ― への馴染みがないとつらそうだなと Chapter 2 の冒頭で思った。初頭的な量子力学の教科書だとブラケット記法が出てこないこともあると思うし、J.J.Sakurai を読んでくるのも大変なので、チャン & ニールセンの第 2 章をいきなり読んでみて、すべて“そういうものである”ということで受け入れて 2.2 まで終わったらそっと閉じて戻ってくると良いと感じた。

*1:巻末の「おわりに」に“企画展”と書いているくらいなので、まぁ確かにそういう本・・・というか企画展にしては程度えらい高いっすねって感じではあるけど。