らんだむな記憶

blogというものを体験してみようか!的なー

モンティ・ホール問題

モンティ・ホール問題 - Wikipediaは有名すぎるらしい。
○で当たりを示すものとし、●で司会者が開けるドアとする。司会者は2つのドアのどちらを開けても良いケースでは適当に開けるとする。回答者は左端のドアを選んでいるとする。
この状態を18パターン書いてみると、

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となる。沢山書く必要はないが、多く書いていけば大数の法則で安定するだろうという思いがある。
また沢山書くと分かるが、回答者が左端を選んでいるケースでかつ当たりが左端でない場合に司会者の選択肢は1つしかない。
ともかく神様が平行世界なりマルチバースなりを同時に観測しているなら、概ねこんな調子のパターンが見えているのだろう。これらの状態が等しく生起すると思ってみる。
こうして見ると分かるが、司会者が真ん中のドアを開けたケース、或は右端のドアを開けたケース、いずれにおいても左端が当たりのパターンは3つであり、司会者が真ん中のドアを開けたケースは9パターンなので、回答者が開けるドアを変更しない場合の当選確率は 3/9 = 1/3 となり、ドアを変更すると、6/9 = 2/3 というようになんと倍の当選確率になる。

「司会者は2つのドアのどちらを開けても良いケースでは適当に開ける」というところに個性を持ち込んで、本人のポリシーで少々揺らぎがあるものとすると結果は変動する。これについては確率論 (新しい解析学の流れ)において十分に議論されていると思う。上図でいうと、最初の6パターンの構成比率が変わるので何かしら結果に影響が出そうなことが分かる。

一方で直観的には3つのドアの中の外れが特定されているのだから、当たりはどちらか片方。従って、選択を変えようと変えまいと 1/2 の確率で当選するとも思える。司会者が開くドアを決定する以前の状況も込めた条件付き確率を考えているのか、司会者がドアを開いた後の状況での確率を考えているか、の違いだろう。考えている確率空間が異なるのだと思う。どちらも確率は確率だが、確率空間はなんですか?ということを明確にしてから議論しないと結果はわけが分からなくなる。
「設定の置き方で答えが変わる」と先の本では書いてあるが、こういうことだろう。結局、どの確率空間に着目するかで、結果として、ドアを変更しない場合の当選確率は 1/3 でも 1/2 も間違いはないだろうし、互いに矛盾する話でもないだろう。
この辺は悩んだ時は確率・統計入門の最初の10ページを読むと少しスッキリする。

本当に難しいな!